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吉原爆破計画書

吉原爆破計画書   真緑のシャツに上物のスーツを着た紳士が、その長身を折りながら我がオフィスの古椅子に腰を下ろしたのは夏も終わりの兆しを見せ始めてきた9月の中頃のことであった。その背の割に肉の薄い、ナナフシのような紳士は部屋に入ってくるなり...
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ムテキセールス

「見えない!?セールスはお断り!!」 ミカの前で、無情にも扉は音を立ててしまった。住人のあまりの剣幕に立ちすくむことしかできなかった美佳は、自分の手からすっぽんエキス入りの天然水ボトルが滑り落ちる感覚で現実へ引き戻された。夕暮れのチャイムが...
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テスト

ああああテストテスト
第六回(鯉)

こいのぼり研究会

4月、出会いと始まりの季節。晴れて第一志望の大学に合格した僕は、期待に胸を膨らませながら正門をくぐった。桜並木とサークルの勧誘が道の両側にあふれている。きっとこれからキラキラの大学生活が待っているのだろう。友達と一緒に授業を受けて、サークル...
第五回(雪)

悪意

震える体、その危険信号を無視して女は歩き続ける。吹雪で視界は悪い。柔らかく誰にも汚されていない雪は脚を疲労させるだけだ。これはそんな、出口の無い永遠のような吹雪の中の話。 「いってきまーす!」ハツラツとした声と共に少し萎びたランドセルが夏の...
第三回(餅)

餅も知も地も血も

「悪かねぇな、終わった地球の景色も」 「バカを言うなよ、餅が流れる海だぜ」  海だった場所が餅で溢れていて、その上を船で進む。世界は俺と目の前のアホンダラだけ、見飽きた悪友の顔か餅かのふたつの選択肢しかない景色にうんざりする。 からからと音...
第二回(海)

海の味覚と外なる神

「海ってみかくがあるんだよ!」  少女は海の好物を教えてくれた。たこさんウインナーと甘い玉子焼きらしい。 それは君が好きな食べ物だろう、という言葉を俺は飲み込む。 夏らしいワンピースを着た少女、九歳ぐらいだろうか、娘がもし居たら同じくらいの...
第四回(裁判)

教室は取調室

犯人はこの教室にいる。 一限のバスケットボールを終え、二限必修英語。 誰かが牛丼 の匂いを教室に充満させている。 思うに、犯人はおそらくAだ。 俺はこの目で、彼がプチシェ リーに入る所を見たんだ。 お前牛丼持ってる? え?俺じゃないよ? シ...
第一回(手袋)

憂日