第二十回(旅行・鞄)

第二十回(旅行・鞄)

Aくんの日記

7月26日 金曜日 天気 晴れ 今日から夏休みが始まった。今日は一日家で宿題をしていた。分からないところがあったので、夏休みの間に出来るようにしたい。 7月27日 土曜日 天気 晴れ 今日は友達と夏祭りに行った。花火も屋台も最高でとても楽し...
第二十回(旅行・鞄)

ベルジュと夏の珊瑚礁

彼は旅行には鞄を持って行かない主義だった。いつだって奴はアロハシャツと短パン、クロックスで旅行に行った。これはつまり、彼が旅行に行く季節は必ず夏だったことを表現している。とにかく奴は軽装に財布だけ持って、時には旅券すら持たずに、どこかへふら...
第二十回(旅行・鞄)

投げ入れ岩

今から話すことは実際に俺の身に起きた体験談だ。内容が内容なので信じて貰えないかもしれないし、俺も当事者じゃなければ信じないだろう。だからこれはあくまでも記録として、ここに記すことにする。長いかもしれないが興味のあるやつは読んでくれ。 俺が大...
第二十回(旅行・鞄)

パラメシウムラブ

「ゾウリムシは、性別が48個あるんだって!」  霞は月明かりしかない暗闇で、橙色に輝く手持ち花火をくるくると回しながら、そう言った。 「知ってた?   ものしりの天翔でも知らなかったんじゃない?」「知ってるよ!  ……今、噂のやつだろ?」「...
第二十回(旅行・鞄)

さよならボイジャー

僕のおばあちゃんは旅行が好きだ。小学生の頃は、学校を休んで海外旅行によくついていったものだ。おばあちゃんは大きなスーツケースと花柄のボストンバック、そして肩掛けのポシェットを持って家に迎えに来てくれた。 僕は大学3回になった。大学から始めた...