第三十一回(SF)

第三十一回(SF)

ピグマリオン

「悪いが今のままでは許可はできない」 「なぜですか、部長!」 男はそう言って嘆願するものの、部長と呼ばれた男の反応は変わらず鈍かった。2人がいるのはあるオフィスの一室。男は、上司である目の前の男に、彼が開発した新たな製品の開発の許可を貰いに...
第三十一回(SF)

最終回

「これでおしまいだ。」 目の前で博士がそう言っているのを、僕は地面に横たわりながら聞いていた。目線の先には、同じく床に倒れ伏している仲間たちの様子が見えた。タロンのバッテリチャージャーはいつもの青色ではなく、血みたいな赤色になって、東口さん...
第三十一回(SF)

感染

ミカはリビングの端から端を行ったり来たりしていた。家の中はコックと呼ばれるクッキングマシーンの音と、ミカの素足が硬い床とぶつかる音だけが鳴っていた。今やどの家庭にも備え付けられているキッチンと一体化して姿を持たないコックの稼働音は、発売から...