第八回(缶コーヒー、空、機械)

第八回(缶コーヒー、空、機械)

疲れた時に飲むなら?缶コーヒーVSガソリン

「ディベートやってみたい!!」 「どうした急に」 日直の号令を合図に響く「さようなら」の声が一日の終わりを告げる。帰りのSHRが終わり、体の半分ほどもある大きなエナメルバッグを持った野球部や、帰宅部の者たちが我先にと教室の扉から出ていくのを...
第八回(缶コーヒー、空、機械)

ダンサブルコーヒー

ダンスを踊るのに、一番良いのはコーヒーだ。まぁ、これを提唱した博士は遠く何世紀の向こうに死んではいるが。アルコールなんかの生っちょろい毒を飲むくらいならば、コーヒーを飲んで死ね、という考えが人口に膾炙するのも、そう長い話ではなかった。遠い昔...
第八回(缶コーヒー、空、機械)

缶コーヒーの記憶

研究詰めの日々でとうとう頭がおかしくなってしまったのか、周りから見ればそのようにしか見えないだろう。拾ってきた空き缶のごみを研究室に広げて私はそう思った。この実験がうまくいかなければ本当に頭がおかしくなる。拾った場所の座標をラベリングしてあ...
第八回(缶コーヒー、空、機械)

夕闇のカンケリ・ゲーム

公園のブランコにコーヒー片手にもう2時間も座っている男がいる。細田隆は疲れきっていた。40も過ぎて勤め先にクビを切られたのである。くたびれたスーツが彼の心情を物語っていた。 空の茜色が強まり出してコウモリの影が舞っている。流石に帰らねばと隆...
第八回(缶コーヒー、空、機械)

「お客様、コーヒーの飲み放題での飲み過ぎは胸やけに繋がります」

「なあ、コーヒー・メーカーに終わりってないんだっけ?」「だから廃虚にあるものは触るなって言ったんだ!これじゃあコーヒー・メーカーじゃなくてコピー・メーカーじゃねえか!!」「あっつ、な……」烏のように黒く、それでいて真夏のサドルのように熱い濁...
第八回(缶コーヒー、空、機械)

第一話って大体こんな感じ

「これ知ってるか? 缶コーヒーって言うんだぜ」「缶コーヒー?」  Aが乱雑に投げてきた缶を床に落ちるすんでの所で受け止めながら、Bは聞き慣れない単語にオウム返しをする。 「旧時代、人類はひと仕事終えたあとに缶コーヒーを飲んでお互いの労働を労...